「さっき俺は、警察が松岡組の人身売買を知らないと言ったよな?」

「あぁ…」

「確かに警察はその事を知らない…だがヤク専はその情報を手に入れていた…西原のおかげでな」

(今はそんなことより水橋さんと姉貴の安全のほうが大事だ…)

「なぁ大杉…水橋さんは今、警察に保護されてるんだろ?姉貴は保護されてないんだ…早く帰って姉貴を警察に連れて行ったほうが…」

「まぁそう焦るな…松岡組とはいえ、この騒ぎだ…今は手を出せないだろう。」

俺は焦る気持ちを落ち着かせ、こいつらの話しを聞くことにした。すると西原が何かを思い出したかのように話しだした

「あ、松岡組のことなんだけど…実は水橋さんを売り飛ばす計画は1年前からあったんだ。計画では2ヶ月後の9月29日の肉の日に人身売買は行われる。僕たちはそれを全力で阻止しなければいけない…月見くんも協力してくれるよね?」

「あぁ!是非協力させてくれ!」(肉の日は何か関係があるのだろうか…)

大杉が携帯電話を取り出す

「取りあえず電話番号を交換しよう。何かあったら連絡するからな。」

俺達はお互いの電話番号を交換した。

それと同時に始業のチャイムが鳴り、俺達はそれぞれ教室に戻ることにした