あまりの展開に俺は何も言えなかった。すると珍しく、西原が真面目な顔つきになる

「ぼ、僕はここ最近、松岡組に顔を出してなかったから、電話のことは今日の朝に知ったんだ…まさか月見くんのお姉さんだったとはね…」

「ちょっと気になったんだけどさ、西原は警察に捕まらないのかよ?四天王だか何だか知らないけど…」

「あ、あぁ…実は僕は大杉くんのお父さんが指揮をとっているヤクザ専門課、略してヤク専から派遣されている高校生スパイなんだ。だから警察には捕まらないよ。」

「そ、そうなのか…」(まさかコイツがそんなにスゴいやつだったとは…)

「おいっ!西原!喋りすぎだ!それはトップシークレットだろ…月見には親父のことは話さないつもりだったのに…」

「ご、ごめん大杉くん…月見くんになら話していいと思って…」

「まぁいい…確かに匿名の電話をしたのが月見の姉だというのなら話しは別だな…月見には色々と知ってもらわなければいけないことがある。」

「これから言うことは絶対に他人には言うな!もちろん家族にもだ!」

「あぁわかった約束するよ…」(何か俺、流されるがままだな)

「西原が言った通り、俺と西原は、ヤクザ専門課、(略してヤク専)に所属している。俺達が選ばれた理由…それは俺の親父がヤク専の責任者ということと、俺と西原が松岡の幼馴染みだということだ。」

「なるほど…」

俺はそれぐらいのことしか言えなかった。

正直いうとヤク専とかどうでもよくて、ただ姉貴のことが心配だった…