姉貴は自分の耳に手をやり、イヤリングが外れていることに気付く

「………。」

『何黙ってんだよ?オレの店に落ちてるってことは………見たんだろ?』

「………。」

『2つ目の間違いはイヤリングを落としたこと…そして3つ目は警察に電話したことだ』

「…で、電話なんかしてないわ!」

『お前しかいないんだよ!!…お前のせいで今松岡組はかなり追い詰められてる…』

「あたしは何も知らない…本当よ…」

『黙れ!!水橋の親父の次は……お前を殺す』

ツーツーツー


電話が切れたらしく、姉貴は携帯をカバンにしまった

「電話の相手、松岡だったんだろ!?何て言ってたんだよ!?」

当然、電話の内容が気になる俺は姉貴に問詰める

「何でもないようなことだから心配ないで」

「何でもないようなことが心配だったと思うんだよ!!」

俺はあの名曲のように感情を込めて叫んだ


「本当に何もないわよ♪」

姉貴はいつも無理して笑って…

俺にウソをつく…