「俺頼りない…?」


「え?」



意外な言葉にあたしはビックリした。



「だって俺が頼りないから話してくれないんでしょ?」



…どこまでも優しい王子。
あたしが話さないのは王子のせいなんかじゃないのに。


王子が頼りないとかそんな理由じゃない。



あたしは首を横に振った。



「王子が頼りないとかそんな理由じゃないです。でも…今はごめんなさい。」


「分かった。話ならいつでも聞くからね?遠慮しないで何でもいいから言って。」



王子はニコッと笑ってそう言ってくれた。


あたしはそんな王子を見て少しだけせつなくなった。