「恋って不思議だなぁ…」


「えっ!!?」


「ひなたちゃんもそう思うでしょ?」



一瞬心の中を読まれた気がしてちょっと大きな声を出してしまった。


でも王子と同じことを考えてるって思うとすごく嬉しくて自然とあたしの頬が緩む。



「ん?どうかした?」


「な、なんでもないです!」


これ以上何も知られたくなくてあたしは笑ってごまかした。


このときのあたしは浮かれていて気付けないでいた。


王子が転校してきた本当の理由を―…



そして、それが分かるのはもう少し先の話…