「てかあんたたち知り合いなの?初めて会ったにしては仲良すぎだよね。」



あたしは王子の顔を見た。
王子もまたあたしの顔を見る。なんだか恥かしくなったあたしは目線を下に逸らした。


そんなあたしを余所に、王子は初めて会ったあの日のことを話し始めた。



「え?じゃあひなたが言ってたのって…」


「そうなんだ…」


「あー…だから王子ってわけね。」


「え?なになに?」



あたしは王子にバレないように美穂の耳元に゛絶対言わないでね゛と小さく呟いた。



美穂は笑って頷いて゛任せて゛って言ってくれたんだ。



そんなあたしたちの行動を見て王子はいじける仕草を取ってどこかに行ってしまった。