「まさか見られてたなんて…」


美穂の一言が気になったあたしは部屋の戸を閉めるのも忘れて鏡を見て自分が一体どんな表情をしてるのかチェックしていた。


でも、どの顔もとてもじゃないけど恋してる女の子とは言えない顔。


「あー…!分かんない」



鏡を見ることに疲れたあたしはベッドに寝転び天井を見つめる。



「恋してる女の子ってどんな顔なのっ?」



足をばたつかせ一生懸命考えてみるものの…



そんなものは分かるはずはなくて。



考えても考えても謎は深まるばかりで。だんだん眠くなってきたあたしはゆっくりと目を閉じた。