「んー・・こうかなぁ。いやいやこれはないし。」


「何やってんの。姉ちゃん」


鏡と睨めっこしているとドアの方で弟の拓海が怪訝そうな顔をしてあたしを見ていた。


あたしドア閉め忘れたんだ。


そんなことを思いながら拓海をジッと見つめる。


負けじと拓海もあたしをジッと見つめる。



「えと…ダイエット?」


「…ダイエット?」


「ポ・リ・バ・ケ・ツ…なんちゃって。アハ…ハ」


「変な姉貴。つーかドアくらい閉めろ。」



そう言って拓海は静かにドアを閉めた。