「隼人は昔から鈍感だからねぇ…聞いても無駄よ。ひなた」


確かに鈍感かもしれない。
あたしは頷きながらそんなことを思った。


「ひなたちゃんまで?!」



そんなあたしたちの様子を見て少し焦ってる王子。


「だってひなたの…」


「美穂っ!」



美穂の口を手で押さえて喋れないようにした。


「ひなたちゃんがどうかした?」


「いえっ!何も…」



あたしは横目で美穂を睨みながら王子にそう言った。


美穂はバツが悪そうにあたしを見る。