「熱、まだあるじゃねェか」 私の額を捕らえたキョウヤの手は、まだ熱いらしい私のおでこに一瞬だけ触れて離れていく。 「頭ぼーっとする」 「何か食べれるか?薬飲まねェと」 「…お腹すいてない」 キョウヤは私の食に対して敏感だ。 お腹すいてないと言った私を少し呆れたように見つめるもんだから 「フルーツとかなら…食べられるかも…」 「フルーツな、待ってろ」 キョウヤに怒られないようゆすぐさまそう答え直す。