あぁ、私キョウヤだけじゃなくチヒロさんにまで心配をかけてこんな顔をさせてしまった…





そう思うのに謝る事も出来ない。





後部座席へと押し込むようにして私を座らせたキョウヤは、私のビチョビチョになったブレザーを脱がし助手席に座ったチヒロさんにスーツの上着を借りそれをかけてくれた。





そんな私のせいなのか、少しイラだったているキョウヤのせいでか車内は異様な雰囲気に包まれており誰も話そうとはしない。






運転席にはこの前もいたイカツイお兄さん。






先ほどまでまるで感じなかった寒さが車内に入り一気に押し寄せてくる。



次第にガタガタと私の体は震え出し、どんどんと熱を冷ましていく。




そんな私に気が付いたのか、キョウヤも自分の着ていたスーツを脱ぎ捨てると無言のまま私の肩を左右にさすり温めるようにして包んでくれた。