虎ちゃんと一緒にいると、付き合ってるんじゃないかって勘違いされたり疑われるからかなり困る。
その度に否定してるけど、それでもあまりにも仲が良い私たちの関係を疑う人は多くて。
まったくそんなんじゃないっていうのに、どれだけ否定しても信じてくれない人もいる。
虎ちゃんも否定するのが面倒になったのか、最近じゃどうでもいいといった様子。
虎ちゃんとの間に恋愛感情なんて一切ないし、これからもそんな関係になるなんて絶対にありえない。
そう言い切れる自信があるくらい、私たちの間にはホントに何もないの。
あったら笑えるって話だよ。
「良かったの?あの子たちの誘いを断って」
「んー。たくさんで遊ぶ分にはいいけど、俺1人とあの3人じゃパワー負けする。咲彩といんのが一番いい」
机にうなだれる虎ちゃんは、苦笑しながら私の方に顔を向けた。
パワー負けって。
私には、虎ちゃんにはパワーが有り余ってるように見えるけどね。
私も虎ちゃんといると楽だから、虎ちゃんもそういう感覚でいてくれてるのかな。
それにしても相変わらず。
「モテる男はツラいね〜!」
からかうように笑うと。
「そうなんだよー!」
と虎ちゃんが無邪気に話に乗って来て。
これがいつもの私たち。