昨日の出来事を事細かく蘭に話した。
武富君のことを話せるのは蘭だけだから、朝の登校時間はいつも盛り上がる。
「キャー、良かったじゃん!虎もたまには役に立つんだね〜!」
「うんうん、その時ばかりは感謝したよー」
「まさか咲彩が小説を読むなんて。恋をすると、人ってここまで変わるんだね〜!」
「うん。私も自分でビックリしたよ」
昨日のことを思い出して自然と頬が緩む。
今日も話せるといいな。
「そっかそっか。良いことじゃーん!羨ましいよ〜!」
「なに言ってんの。蘭には素敵な彼氏がいるじゃん」
私からすると、付き合ってる方が羨ましいよ。
「実は昨日別れたんだよね〜!」
「え?」
わ、別れた?