「若、そろそろ帰りますよ。」
「いや、まだまだ飲む。飲み足りない」
若と呼ばれた俺、竜 優里(タツ ユウリ)。
女みたいな名前が俺のコンプレックス
まぁ、それは置いといて…
今夜は仕事がうまく行ったから、仲間と飲みに出掛けてる
「まだ、飲むんですか?いい加減やめないと、明日の仕事に支障が出ますよ?組長に怒られてもしりませんから。」
仲間のうちの1人が呆れながらそう言った
他の奴らも頷いてる
「今夜くらいはいいだろう。親父も分かってくれるさ。さ、飲み行くぞ。」
呆れながらも俺についてくる
この話から分かるとして
親父は竜組の組長
いわゆる極道だ
俺はその竜組の次期組長
俺はこの仕事に誇りに思ってるし、思ってはいない
半々な感じだ
それに物心がついた頃からこいつらがいる
常に誰かが隣にいる状態だ
親父もお袋も毎日うざいほど会ってるし、飯を食う時も皆で囲んで食べてる
だからなのか時々1人で過ごしたいと思う
こっそり家を抜け出したこともある
まぁ、その時はたっぷり怒られたが
それからは家を抜け出すことも、1人でいようという気持ちは綺麗さっぱり諦めることにした