「はぁ…。ったく、出ろ。いいか?今後についてよく考えとけ。」
そう言うと親父は部屋から出てった
部屋から出てったのを確認すると、まだ鳴っているケータイを手に取って電話に出た
「何の用だ?」
『ゆぅー、今から遊ばなぁい?』
甘い猫撫で声が電話越しに聞こえてくる
「分かった。いつものとこな?」
『やったぁー!ゆぅ、大好きぃ!』
「はいはい。」
ピッ
電話を切り"いつものところ"へと向かった
部屋を出て玄関に向かうとタイミングよく港が現れた
「港、車出せ。」
「仕事ですか?」
「いや、違う。」
「…あっそ。では、失礼します。」
港は涼しい顔して俺の横を通り過ぎようとした
「おい、ちょっと待てこら。」
港の腕を掴み止めた
「何?僕今から餡子ちゃんの部屋に行こうとしたんだけど。」
「あの女の部屋?珍しいなお前が女に興味持つなんて。」
「あの子自身には興味ないけど?興味あるのはあの子の料理。我慢出来なくて早速作ってもらおうと部屋に行こうかと思ったんだけど。」
あからさま嫌そうに顔をしかめて俺が掴んだ手を振り払った
「んなもん、後回しだ。今から俺デートなんだ。」
「あ、ねぇ君。」
俺の話を無視して近くにいた組員に声をかけ何かを話していた
「って、訳でよろしく。」
「ちょ、おい!港!」
港を追いかけようとしたらその組員に止められた
「若、俺が車出します。」
「っち。分かった。」
俺はなんか納得いかなかったが仕方なくその組員を連れて向かった