暫く歩くと一つの部屋で純林くんは止まった



他の部屋とは何処か圧迫感があるような部屋だった




「俺が先に入るから、餡子ちゃんは俺の後に入ってきて。」



いつになく真剣な表情で私に告げた



「純林です。」



純林くんは襖を開けずに名前を言う



すると部屋の中から低くてしがれた声が聞こえた



「入れ。」



「失礼します。」



純林くんはそっと襖を開けて部屋に入る



部屋に入ると私の方を向いて、入ってきてと目配せした



私は一呼吸して勇気を振り絞って部屋の中へと入った



「し、失礼します。」



私は部屋に入り襖を閉めて正面を向いた



「…っ。」



思わず後ずさってしまいそうなのを堪えた



それほど、部屋の奥に座ってた人の威圧感が凄かった



その横に私を助けてくれたあの男の人もいた



「まぁ、座れ。」



そう威圧感が凄い人に促されて私と純林くんは正座をした