俺がこいつを抱えたまま戻ると、皆呆れた顔で見ていた



「若?!またなんで女の子を連れてくるんですか?!」



「うるせえな。おい、純林(シュンリ)。」



純林と呼ばれた男は俺の前に出てきた



「なんすかー?」



「こいつを光星通りに送ってやれ。」



俺はこいつを純林に見せた



「わ!ちょー可愛いじゃないすか!」



「…っひ!」



純林がいきなり大きな声を出して近づくと、女の子は小さく悲鳴を挙げた



「純林、手ェ出すんじゃねぇぞ?」



「へいへーい。」



「後が面倒だから絶対やめとけよ?」



「分かってるっすよ。」



「ならいい。早く車をここに乗ってこい。」



「へーい。」



純林は気の抜けた返事をすると、車を取りに行った