「ふぅ~、だいぶ泣いたよっ」
「泣き疲れてんじゃん」
結局、非常階段じゃバレるから、授業が始まるくらいと同時に、屋上へ行った。
「これからどうすんの?」
茉香は…諦めちゃうのかな?
「可能性を信じてみる。
中学から好きなんだもん、諦めるわけない」
へっ?
ちょ、まって
その答えは、嬉しいけど…
「…綾瀬くんの事、中学から好きだったの!?」
「え、うん。言ってなかったけ?」
「言ってないよ!!」
一緒って事は知ってたけど…
まさか、中学からだったとは…
「綾瀬は、愛莉の事一目惚れだと」
好きになった理由が…
一目惚れ…
一番望んでなかった、恋をされる仕方。
だって…
顔で決めてるってことでしょ?
「最低…って、思っちゃ悪いよね」
「全然。最低だよね」
私が思った事を、素直に受け入れてくれた。
前にもこんな事があった。
『一目惚れの人と付き合ってしまうと、別れる率が多くなります。』
占いを信じやすかった、中学の頃のこと。