「嘘。好きだよ」

「っ…」

ドクンッドクンッ

急にいうなんて…ずるいよ…。

私…まだ自分の気持ちに気づけてないのに。

だめだ…。

めまいが…。

なんて嘘です。

顔を隠したかっただけです。

山崎君の方に倒れてしまう。

うぅ。

そしたら…。

「どーしたのかな?愛莉ちゃん」

「…っ」

耳…。

一番弱いところ…。

最悪だ。

どうしよう。

顔が…赤い。

見せたくない。

きっとまた…いじられる…。

どうしよう。

もう、これしか私にはない…な。

「も、もう少しだけ…」

それに…

山崎君の心臓の音が聞いてみたかった。