愛莉side

揚げ物を作ってる途中。

チラッと山崎君を見てみる。

山崎君は…今晩うちに泊まる。

どうやら、お母さんは海外にお仕事らしい。

2年って言っていたのに、3年になっていて

すごく怒っているみたい。

山崎君は…ソファーに座りながら、携帯をいじっている。

あ、連絡先聞かなきゃ。

そう思い、近づく。


山崎君が瞳を閉じた。

わぁ…。

改めて見ると…綺麗な顔立ち。

山崎君は…メガネをつけて、

“イケメン”っていう事を隠しているらしい。

さすが…モテる男って感じ?

すると…

「可愛すぎ」

そう、山崎君がポツリと言葉を漏らした。

ドックンッ

いつも以上に、胸がなった。

びっくりしたのか、持ってたおたまを落としてしまった。

「かか、か…」

今は…誰もいないから…。

私に言ったのかな…?