「そうだ!お礼じゃないかもしれないけど、うちの家でご飯食べってよ!」

「え?」

まるっきり、お礼じゃないね。

「いいのか?」

「いいの!いいの!弟の世話しなきゃいけないかもしれないけど…それでもいいなら!
ご飯は、私が作るし!」

せめて、ゆっくりしててってもらいたいな。

「ありがとう」

「こちらこそ、ありがと!!」

それから私たちは、帰り道。

ずっと一緒だった。

逸れないように手だって繋いだ。

その度に、ドキドキして。

これが何なのか…私はまだ知らない。