シーン…













誰も居ない教室に





私と太志君だけ…








変な緊張感が漂う中






先に口を開いたのが太志君だった









「あのさ…」








「お前好きなやつとか居んの?」










「えっ!?」




あまりにも突然だったため




私は、驚いてしまった。









「あぁ…ごめん」





「驚くよなこんな急に」










「う、うん…」















そして、再び沈黙が、訪れる…











先に口を開いたのは、やはり




太志君だった

















「俺、角田(優梨愛)の事が好きなんだ!」












え?まって…









今なんて?








私の頭は真っ白で







太志君がなにを、いったのか分からなくなった。










「え?どうゆうこと?」













「だから俺はお前がすきなんだよ」




私に向けられたまっすぐな瞳に






私は、吸い込まれそうになった。







頭では分かっている。けれど受け入れられない…









どうしよう……



私は、郁斗君が好きなんだ。








そう思ったら口が勝手に動いていた。














「ごめんなさい!!」










「私は、郁斗君が好きなのっ!!」








今思えばこの一言が悪夢の始まりだった。












太志君は、驚きをかくせていなかった。







当然だろう。







好きな相手に振られて、しかも



好きなひとの想い人が親友の郁斗君なのだから。









「本当にごめんなさい…」











「そうか…変なこと言って悪かったな!」








「じゃぁまた明日!」









彼は泣いていた。











「うん…また明日。」








後は追わなかった…