「淳也さん?10年前は何してたんですか?」
「10年前か?そうだな…今とは違う仕事だな。大阪や京都を行ったり来たりしてた。」
私の故郷に先輩がいた!?
「私達、すれ違ってたかもしれないんですか?」
「トラックだぞ?どこかでってどんな確率だよ?」
「どこかお店とか…」
「横綱でラーメン食ってるときに会ってたっていうの?」
「淳也さん、横綱好きだったんですか!?」
「あぁ、美味いよな!」
あの頃私は右も左も分からずに、初めての職場でダメになりかかってたんだ。
プライベートでは少しやんちゃな人とお付き合いしてた、かなぁ…
はじけてたなぁ。
横綱、当時はそんなに好きじゃなくて。それより辛いラーメンが好きだった。
「彩華ラーメン…好きでした。」
「お!懐かしいな。知ってるぞ。大東?だっけな。」
「住道ですか。淳也さんとこんなにローカルなお話しができるなんて、信じられない!」
「はは、そうだな。でも街は行ってないから全然知らないんだ。電車も乗ることねーし。」
「そうなんですか?いつかご一緒したいな、なーんて。」
「ちょっと遠いんでな…横浜なら行ってこれるかな、いつかな。」
ホント?
期待しちゃうな!
先輩と港の夜景を見たかったんだ。
函館
神戸
あたりが良かったんだけど…
横浜かぁ。
それはそれでいい!
みなとみらい
ドックヤードが好きで、一度行ったことがある。
まさかあの場所に今度は好きな人と行けるなんて!