先輩の顔をまじまじと見つめる。
先輩の顔…好き…。
腕を回してみる。
えっこんなに胸板が厚いの?

「白石さん、着痩せするんですね…」
「あぁ、よく言われる。」
「印象と全然違う、もっと触っていいですか?」
「いいよ、どこでも触って…」

頬に触れる。
先輩の目が私を見ている。
鼻と鼻がくっつくくらいに寄り添って見つめる。

なぁに?

みたいな顔で、優しく笑ってくれる。
手を取って私の頬に導く。

「好きで、ごめんなさいね…」

そう言うと先輩がキスしてくれた。

「いいよ、俺もだから。」

先輩のキス。
深くなって、私にもこっちへおいでって言ってるみたいなキス。
言葉を紡いでいないのに、会話のように分かり合える。
溶けて、消えてしまいそう…