シナモンと紅茶の甘い香りが漂うなか、
駐車場の左となりに車が入って来た。

えっ
えぇ~!

「やっ、ぶつかる!」
「いや、ギリギリ大丈夫だ。ここ狭いからな。」
「あのおじいさん、怖い運転しますね…」

「しかし狭いな…出られるか?」
「大丈夫ですよ! 私細いんで。」
「え?いや、あのじいさんの事だよ?」

ヤダ…恥ずかし…
はっはっは、
先輩が笑ってる。

「…むかつく!」
「ちはやのこと言ってねーぜ?」
「もうっ!」

はははは

「…さ、行ったか?」


先輩の目が、おいでって言ってる。
肩に頭を預けてみる。
すっぽり収まる、私の特別な場所。