《桜の季節。出会いもあって別れもあるこの季節。そんな中、今日私は、新たな出会いを迎える》


母「もー!ひなちゃん!リボン曲がってるわよ!!(キュッキュ」
陽向「わーかってるって!ていうかそれぐらい自分で出来るし…てか時間ない…初日から遅刻とか嫌なんだけど…」
母「ひ、ひなちゃん…まさか…」
陽向「…なによ」
母「反抗期…?!(ブワッ」
陽向「はいはい行ってきマース」
母「もー!ひなちゃん最近冷たいゾッ!!!ぷんぷん!」
陽向「お母さんがいつまでもそうだからでしょ…」
父「まてひな!!」
陽向「あ"ー!お父さんも何よ!!私今日入学式なんだけど!」
父「ひな…まさか…」
陽向「……なに」
父「反抗期…!?(ブワッ」
陽向「夫婦そろって脳みそツルツルテンなのはわかったよ(真顔」

そういいつつ陽向は呆れたように

陽向「じゃぁ、行ってくるからね」
母「行ってらっしゃいひなちゃん♡」
父「無事で帰ってこいよ…(グッ」
陽向「いやほんとさ戦争に行くんじゃないしその言い方…まぁ、行ってきます」
父母「行ってらっしゃい」

朝から疲れたと思いながら道を歩いていると

陽向「あ…桜…」

目の前には風に揺られている桜の木が数本たっていた

陽向「綺麗…」

陽向は桜を眺めながら道の真ん中で立ち尽くしていた

『プップー!』
おじさんA「邪魔邪魔、嬢ちゃんそこどいてくれ」
陽向「あ…ごめんなさい」

クラクションの音でふと我に返った

陽向「あっ…いけない!入学から遅刻しちゃう!!」

桜の木をチラッと見てから小走りで学校へ向かった

学校に着くと、まだチャイムは鳴ってなかったらしく、息を切らしながらも『ふぅ』とため息を漏らした

陽向「はぁ…よかった…間に合った…」

門に入ってから校舎までの道が少々長く、少し焦りながらも陽向はある物を見つけた

陽向「うわぁ…桜がいっぱい…」

そこには、沢山の桜で並木道になっていた。

陽向「すごーい…」

キョロキョロしながら道を歩いていると、肩に桜がのった。陽向はそれに気づかなかった。

式の時、見慣れない顔がズラッと並んでるのをみて

陽向(知らない人ばっかだよ〜…)

と思ってると、ふと目に止まった人物が居た。

陽向(綺麗〜…あの子の名前なんだろ…花のように綺麗だし…菫とか…桜…とか…ん〜……)

そんな事を考えてるうちに式が終わり、各クラスに移動となった

クラスの前に貼り出されているクラスメンバー表を見ていた

陽向「んー…1のBの15...1のB...16...あった!Bの17!!」

陽向はそろ〜っとクラスに入って席はどこかと探した

陽向「ここか…(よし!今日から高校生活!!いえい!)」

そう心の中で舞い上がっていると

??「あの…すいません…」
陽向「あ…はい!」

クルッと振り返ってみると、入学式の彼女が居た

??「えっと…さっき私の顔見てましたけど…何か付いてます…?」
陽向「え"っ…あーいや!これはその…(ギャーばれてたー!泣)」

オドオドしていると

??「…なにか付いてたんですね…あああ…入学当日から恥をかいてしまいました…」
陽向「いやいやいやいや!違うんです!あの………とても綺麗だったから…見とれてしまって…」

彼女はキョトンとして、クスッと笑った

??「ふふ…そんなことでしたか」
陽向「…ごめんなさい」
??「んーん、いいのよ。後私の名前は花恋(かれん)って言うの」
陽向「花恋ちゃん…あの…!私は陽向(ひなた)っていいます!」
花恋「ふふ…よろしくね」
陽向「…ッ!!よろしくおねがいします!!」
花恋「敬語じゃなくていいのよ」
陽向「あっ…はい!あああ、うん!」

《ピンクの桜が舞う季節、こうして私の高校生活が始まった》