これって・・・、深央加の?

 反射的に財布を隠した。なんていえば

よかったのか分からなかったから。

「深央加、財布って何色?」

 そこで優理が深央加に聞く。

 あぁ、どうかピンク色じゃありませんよ

うに!

 そんな希望は見事に砕かれる。

「ピンク色だよ」

 嘘・・・。じゃあこれ絶対深央加の

じゃん。

「ああああのさ!!深央加っ」

 どうせ見つかるのだから隠したって意味

は無いし疑われるので財布を差し出す。

「これ、深央加の財布!?私のスクール

バックの中に入ってたんだよ!」

「あ、そう。その財布、深央加の」

 う、疑われてないかな?

「てか、何で深央加の財布が南条さんのス

クールバックの中に入ってたの?」