「ファンにはばれないでしょ。涼斗が根

回ししてそうだし。好きな相手にはそれ

ぐらいするよ。」

 ホッ。安心だね。

 そう思ったのは束の間、顔を曇らせ

る。

 断れるかな?

 もし断ったりすると、友達としての関

係が壊れそうで怖い。また友達として過

ごせるか、すごく怖い。

 だけど。

「乗り越えなくっちゃ」

 そう思い、布団にもぐりこんだ。


 
 次の日。

「涼斗。ちょっと来て」

 緊張した面持ちで話す。

 涼斗は笑っていたが、すぐに笑いを

引っ込めて真剣な顔になる。

 涼斗を連れて、裏庭に出る。

「告白の、返事」

 やっぱり、という顔で私を見る。

 次の言葉を言うのは怖かった。でも

その怖さを押し殺して言葉を紡いだ。