「うん、肝試しだよ?楽しみだよね!あ

のスリルとかさ!あーっ、早くやりたい

なぁ!!」

 嘘でしょ、と固まる。肝試しなんて絶

対無理!

「何?あ、もしかして怖いとか?」

 航太は笑いながら聞いてくる。ほんと

深神経なヤツ!

「なわけないじゃん。ばっかみたい」

 売り言葉に買い言葉っていうか。大嘘

ついちゃいました。ほんとは肝試し大っ

嫌いなんだ。どーしよー・・・。

「どした?顔色悪いけど」

 そう言って涼斗君は覗き込む。

 ビックリして一歩さがってしまう。す

ると一瞬傷ついたような顔をする涼斗

君。昔っから相手に合わしてきたから、

表情見抜くの得意なんだ。

「あ、ごめん。びっくりしちゃって」

 そう言うと、なぜか安心した顔を見せ

る涼斗君。

 どうしたのかな?