【紅音side】
「みんなぁ~」

 へたぁとした私にびっくりしたのか、

優理達はあわててこっちに向かってく

る。

「へ?紅音、どうしたの!?」

 そう言って、むきゅう、と私を抱きし

める。

 思い出しただけでも、涙が出そうだっ

た。ちらりと深央加を見て、洗いざらい

話す。

「はぁぁぁぁっ!?何で紅音が深央加に

謝んなきゃいけないわけっ!!わるいの

はあいつでしょ!!紅音、謝ってないよ

ね!?」

 激怒して話す光希は、ギロッと深央加

をにらみつける。

 うわぁ、こ、怖い・・・。

「まぁまぁ、光希。紅音、謝ってないで

しょ?その様子は」

 梨菜が光希をたしなめる。