「かなちゃんっ」


私の体がぴくって反応する。
ここここの声は…


「わかちゃん!」
「ティッシュ」
「え、むり」


と、ここはあえて断る。


「ちびはだまってろ(笑)」
「わかちゃんだってちびじゃん!」
「うっさい」

ぺしって頭をはたいて、机の上のティッシュボックスから2、3枚ティッシュをとる。

 
「いったぁ…」


とつぶやきながらもにやけてしまう私。
こんな小さなやりとりがうれしくて。
去っていく後ろ姿をじっとながめてしまう。