「え…。」

そこにはS高に向かうと言って電話を切ったはずの悠真さんがいた。

「帰るぞ」

彼の言葉には少し怒りも込められていた。

このとき、嘘をついたことをスゴく申し訳なく思った。

外はもう冬だ、学校が終わってちょっとしか経ってないのに、空が暗くなってた。

車に乗ると、芳香剤の匂いと少しだけタバコの香りがした。

たぶん、これは、功と同じ銘柄のタバコの香りだ。