そして、水野がそんな昴の肩を再びポンっ!と叩き、昴が水野の方を向くと同時に、





「おはよう、紺野。」



と笑顔で言う。







「おっ、おはようっ!」




不意をつかれた昴は、思わず声が裏返ってしまった。





その返答を聞いた水野は、"もう限界っ!"と言ってお腹をおさえながら笑い出す。






「…///だからっ!笑うなぁ~っ!!」





昴は、お腹を抱えて笑う水野に向かって、顔を真っ赤にしながら怒る。




もちろん、昴は本気で怒っている訳ではなく、嬉しくてつい反対の事をしてしまっているからであろう。










そんな二人の後ろ姿を見つめる一人の少女。





「何あれ。意味分かんないんだけど。」





と、少し怒りを含んだ声で呟く。














そして、昴と水野は教室まで着き、歩みを進める。











昴と共に教室へと入っていった水野に、勢いよく飛びつく一人の少年。







「おっはよ~っ!秋人っ!」






と笑顔で言う、昴と水野のクラスメイトの山口元気。










「…暑苦しいぞ、モト。早くどけ。」







そんな元気を見て、冷静に言う水野。




そして、スタスタと自分の席へと歩いていく。








昴はどうしたらいいのか分からず、立ち尽くす。







すると、それに気付いた水野が手招きをする。








「紺野、早く来いよ。」






その言葉を聞き、昴は嬉しそうに水野の元へと歩み寄る。