青い空、
白い雲。




何処までも続く地平線。




この地球という惑星には、どれだけの人が"幸せ"だと思える生き方をしているだろうか。












「僕が今ここで飛び降りたら…哀しんでくれる人は、一人でもいるかな?」



屋上の金網越しに空を見上げながら、呟く一人の少年。



そしてゆっくりと、金網へと手をかけ上っていく。





ガシャン、ガシャン。











ガチャッ…キィー。









「うわぁ…今日も晴天だなぁ。…ん?…って、オイっ!オマエ何やってんだよっ!?」





屋上の扉を大きく開け放ち、眩しそうに空を見る顔立ちの整った少年。


その少年が金網を上る少年を見つけると、慌てて走り寄る。







「あっ…見つかっちゃった。」



金網を上っている手足を止め、走り寄ってきた少年の方を見る。






「危ねぇだろオマエっ!…って、紺野っ!?」




未だに金網から降りようとしない少年を見上げて、驚く。



何故なら、その人物は自分のクラスメイトだったからだ。








「水野…おはよう。」









「おはようって…オマエ…この状況で言うか?フツー。」



"ありえねぇ"と呟きながら、その場に腰を下ろす水野。








紺野はゆっくりと、上っていた金網を降りてゆく。






そして、水野の隣にそっと立つ。