俺には好きな子がいる。
同じクラスの牧野桃だ。
このことを知っているのは広だけ。
広が話す「もも」と呼ばれる知らない子に
少しドキドキしたりした。
どれだけの子に告白されてもまったく動かなかったその心が
3年生になる時の朝に
正門の前 桜をいとおしそうに見る女の子に恋をした。
思わず声をかけてしまったけど今思うと恥ずかしい事をしてしまったな、とか思ってる。
まぁ、その子が広の良く話す「もも」だったんだけど。
友達になった今、もっともっと好きになってる。
だから浅野とキスしてたときも無償にイライラした。
倉庫に閉じ込められて泣きながら抱きついてきたももの細い肩を触って、
この子を守りたい
そう思った。