「俺初めてだったんだ。」

「え?」

「キス。」

「そうなんだ・・・。」

そっか。

あれ。なんでほっとしてるの?

「ここ家だから。送ってくれてありがとう。いつも守ってくれてありがとう。」

なんでだろう。いつもよりずっとあったかい。

そうするとニコッと笑って

「おう。じゃ。また明日。」

颯爽と駆けていく彼の背中はいつもよりずっと大きく見えた。