学校の正門を抜ける。

さすが春。桜が舞ってる。

「きれー..」

思わず声が漏れてしまう。

「うん。きれいだよね。」

ん?だれ?ふりむく。

そこには見たことのない男の子が立っていた。


「えっと?」

先輩かな?あ、私今日から最上級生だ!

先輩じゃないよね。


目があったままの沈黙が続く。

そのとき。

「「中山ーー!!!」」


遠くで数人が叫んでる。

「今いくー!」

目の前の男の子があまりにも大きな声で叫ぶから

びっくりしてしまった。

「じゃあね。」

「あ、はい。」