「今度首輪でも買う?」


おいこら緋色。お前の弟だよ?首輪買う?とか聞かなくていいんだよ。


「もうつけてる」



Σ(


え!?


ちょ、紬?紬さーん?

紬はひょいっと瑠璃を自分の膝の上にあげ、コートを脱がした。

その時に「つむって男の服脱がせるの得意そうだよね」と冷めた目で緋色が紬を見ていたのは置いておこう。


すると、瑠璃の首に紫色のチョーカーがついてるのが見えた。

瑠璃の本来の髪の色は銀色なので、紫色のチョーカーは異質に見える。



「なに!?瑠璃は俺のだ(キリッみたいなアピール!?うざっ!!瑠璃はボクのだっつーの!!」


「俺はキリッなんてやらない。アピールっつーのはあながち間違ってない」


「なに?虫除け?」



きぃー!!とキレてる緋色をほうっておいて、紬に問う。

瑠璃は美少年でちっこい為、女や男までもが近寄ってくる。

その虫除けか?という意味で聞いた。


「まあ、似たようなもんだ」


「似たようなもん?」


「ペットのご主人様は誰かっつーこと」


「…あー。紬様ですね分かります」



紬の髪の色は、紫がかった黒だ。

なるほど。自分の色でこいつは俺のペットだアピールするんですね。

……ことごとく鬼畜野郎だな。



「つむだけズルい!!いいもーんねーだ!!瑠璃はボクとおそろいのピアスつけてるもんね!?」



緋色のその声に、こくり、と頷いた瑠璃は、右側の耳にかかった髪をさっとあげる。

するとそこには、飴色のピアスが現れた。

でも、その下に金色のピアスもついてる。



「……飴色のはボクとおそろだけど、金色のは?誰と?……もしかしてれんれん!?れんれんどういうこと!?」


……



「いや、クリスマスん時プレゼントした」


「金色のを!?自分の髪の色と同じのをわざわざ!?」


「ほら、あれだ。……幼なじみのよしみだ」


「使い方間違えてるっつーの!!」



つか、紬がさっきから静かなんだが……。


あ、もしかして嫉妬?嫉妬に震えてんの?


ちらっと紬を見ると……。



「え、なにしてんの!?」



ピアッサーを持っていた。

その先にあるのは、瑠璃の左耳。


瑠璃はピアッサーを見て、ビクッとする。



「氷で冷やしてからにしないと痛いだろ!?」


「大丈夫だ。な、瑠璃?」



笑顔が黒い!!!!!