「……ぁ、きの、ぅ、の」
「…ちゃんと喋ろ瑠璃。おやつ無しにするぞ」
紫色の髪の美青年さんは、瑠璃くんの頭を軽く叩いた。
瑠璃くんは涙目になりながら口を開いた。
「おね、さ…ん。きの、うは…あり、がとう…ございまし…た」
……可愛い!
「ううん。無事つけたみたいでよかったわ」
……あれ?瑠璃くん昨日は普通に喋ってなかったっけ?
そう疑問に思いながら、瑠璃くんを見ていると、紫色の髪の美青年さんがはあ、と溜め息をついた。
「…悪いな。昨日はこいつ猫被ってたんだ。普通に喋ってたように見えて、昨日あれから泣きついてきたから」
「あ、そうなんですか」
「……俺は紬(ツムギ)。瑠璃の保護者と覚えていればいい」
イケメン過ぎてきゅんときた。
カッコイイ……紬さん……。
思わず見惚れていると、南乗さんが私に話し掛けてきた。
「復讐屋のなんの話が聞きたい?」
「えと、復讐って、主にどんなことするんですか?」
いけない、と思い、あわてて南乗さんをみて答える。
「依頼人が望むこと全て。殺してって言われたら殺すし、怪我をさせてって言ったら怪我をさせるよ」
「殺す……」
「まあ、殺しに関しては、僕たちも大きなリスクを伴うから、高額でお受けしているんですけどね」
「そうですか……」
自分で内容とかが決められるなら……復讐、したい。
「あの、」
「はい?」
「私、復讐したい人がいるんです!」
私は決意した。