剣道をかじりはじめた皐月でもみてわかり見事な胴打ちに息をのむ。
「さっきまでの威勢はどうした……?」
嫌みのつもりかそれともなんなのか面奥から冷笑をなおも浮かべた。
「今度は勝ちにいきますよ…。」
星はただそれだけをいって一礼するとまた向かいあい開始の号令でまた居合いを声高にあげた。
そのまま鮮やかにまたつばぜり合いと見せかけて流れるようになんとか面を打ち払う。
「あと……一本……。」
「うん…ちょっと危うかったけど右面打ちお見事だよー。」
ショコの解説に皐月はほっとするものの星の背中を見つめるけど真剣三本勝負が始まってから一度も振り返られることがないその星の姿勢に今までにない不安が募った。