「やっと私達の結婚の日取りを決めてくれるっていってくれたのー!!超嬉しい!!」
その女性は逞しい彼の首に自分のしなやか褐色の腕をまわして感極まり飛びはねているのに思わず私は目を見張る。
「お客人の前だから……!!その話はあと!!」
「あっ…ごめんなさい……。」
先程の男性からきつく叱られたその女性は私に気づいて申し訳なさそうに深々と頭をさげて可愛らしく笑った表情が誰かと重なった。
「彼女をお客人のとまる部屋に案内してあげて…。俺はまた戻って強盗一味と彼女の仲間を連れてくるから…。
あっ…心配ない……。彼女は俺の古き友人で婚約者だから……。」