その心地よさに私はすっかり心も体を温められて彼に案内されるまま蜃気楼のようにみえた立派な宮殿へと近づきやぎてとてつもなく大きい門をぬけた先で駱駝の進む足がゆっくりとなりその近くにいた人々が私達めがけて進んできた。
「盗賊に襲われてるとこを助けたんだ……手厚く保護してやってくれ。」
彼は先に駱駝から飛び降りそして私に手を伸ばしていとも簡単に体をささえて地面にひょいとおろした。
「他にも…彼女の仲間がいるらしくて後でくるからついたらしらせてくれ…。」
話ている言葉はわからないけど…なぜか頭のなかに翻訳されて聞こえてきた言葉に慣れはじめてきた頃…前方から高価な装飾に身を包む美しい女性が彼をめがけてだきついた。