「君の仲間の人も大丈夫だから…!!」
私の不安を悟ったのかその男性は私の耳元で囁かれた言葉が頭のなかに伝わってきて胸がときめき彼のそのはにかんだ笑顔が心にやきつき星くんの笑顔と重なった。
―― 星くん…………。
じんわりと胸の奥が温かくなり恐怖で縮みきった細胞を沸々と呼び起こし私は頬を紅潮させると遥か蜃気楼の様に立派な宮殿がうかびあかってきたのがみえた。
「あれが…俺達の住んでるとこだからひとまず安心して!」
顔を赤らめたり挙動不審な私の行動に彼は気づいたのか更に安心させるように微笑み手綱を握った。