思春期に友達関係の悩みと言うのは、あまりにも重い話である。

「でも、彼女は何も言わなかったんだろ?

むしろ強く勧めた自分のことを謝ったんだったら、美咲が心配する必要なんてないんじゃないか?」

そう言った僕に、
「そう言うものなんですか?」

美咲が聞き返してきた。

「女の友情と言うものはよくわからないけれど、そんなことだと思うよ」

僕は美咲に向かって手を伸ばすと、彼女の頭をなでた。

美咲は口角をあげると、
「雅仁さんに相談してよかったです」
と、言った。

「いつも元気なヤツが何を言っているんだ」

「わたしが元気だと、雅仁さんは嬉しいんですか?」

何でしょうか、このポジティブ変換と言うヤツは。

君のポジティブさには驚く反面、負けます。