「やっぱり、元気だったんだね」

上から下へとわたしの姿を見た千秋ちゃんが言った。

千秋ちゃんにはお見通しだったみたいだ。

「後でジュース持ってくるね」

お母さんはそう言うと、自室のドアを閉めた。

わたしと千秋ちゃんの2人きりになってしまった。

千秋ちゃんは床のうえに腰を下ろすと、
「本当は、何があったの?」

わたしに聞いてきた。

「何があったって…?」

質問の意味がわからなくて戸惑っているわたしに、
「あたし、そんなに頼りないかな?」

千秋ちゃんが言った。

「すぐに言わないって言うことは、あたしのことを友達として信用していないってことだよね?」

「そんなことは…」

首を横に振って否定をしたけれど、わたしを見つめる千秋ちゃんの表情は変わらなかった。