眩しいくらいの光に僕は目を覚ました。

ああ、もう朝か…。

目覚めたとたん、僕の鼻をかすめたのは味噌汁の匂いだった。

その匂いに誘われるように、僕は躰を起こした。

格好は裸のままで、昨日の情事を思い出した。

隣に視線を向けると、荻原の姿はそこにいなかった。

僕は急いで服に着替えると、キッチンに顔を出した。

「あ、おはようございます」

制服姿の荻原がキッチンにいた。

テーブルにはご飯と味噌汁、さらには厚焼き玉子やほうれん草のおひたしまで用意されていた。

「これ、荻原が全部作ったのか?」

そう聞いた僕に、
「ええ、そうですよ」

荻原が答えた。

「何だか悪いな」

そう言った僕に、
「何でですか?」

荻原が聞いてきたので、僕は返答に困った。

答えるのが早過ぎにも程があるだろ…。