そう思いながら、
「ねえ、動いてもいい？」

僕は荻原に聞いた。

「――激しくして…」

荻原は呟くように答えた。

やっぱり、マゾだ。

そう思いながら、彼女の要望通り僕は激しくした。

「――んっ、はあっ…！」

その瞬間、僕と荻原の目があった。

「キスしていい？」

そう聞いた僕に、荻原は首を縦に振ってうなずいた。

「――愛してる…」

そう言って、僕は荻原と唇を重ねた。

頭がおかしくなってしまうくらいの甘いキスに、僕は確信した。

理系の僕でもおかしくなってしまうくらいに、僕は彼女――荻原美咲のことが好きなんだ…と。