「結花さん…無理をしすぎたね?」


颯太を抱きかかえながら部屋に入ってくる彼をちらりと横目で見ると

ぱちりと目が合う。


「迷惑をかけてすいませんでした…」


「この1週間で4キロも体重落ちるなんて…ムリしすぎだよ?」


「なぜ、それをっ⁉」

思わず飛び起きた私に、彼は少しにまにまと笑いながら、「キッチンに貼ってるカレンダーが目に入って…」と視線を逸らした。


キッチンに…

貼ってるカレンダーって…‼


私の超がつくほどプライベートな事をメモってるカレンダーっ⁈



体重とかっ、体重とかっ、体重とかもそうだけど、生理予定日とか、なにからなにまで書かれたカレンダー…‼


恥ずかしくて


一気に耳が熱くなっていく。


「か、勝手に見ないで下さいっ‼」


パフッ!と社長に枕を投げつけると、社長は髪をかきあげながら「仕方ないでしょ。」と呟いた。

「颯太に飯、作らなきゃいけなかったし…」


「へっ?飯って…夕飯のこと?」