それでも
性格だろうか…
家に着いた途端、自分の吐いた暴言を思い出して撃沈。
颯太が実家にお泊まりしてることを良いことに、1人でやけ酒をしていた…。
離婚してからお酒を飲むのは初めてだ。
もしも颯太に何かあった時にお酒なんか飲んでたら…
母親として失格だと…。
理想の母親像を作り上げて
そうしなきゃいけないと自分に言い聞かせて禁酒をしていたけれど
元々の弱さが久しぶりに飲んだ事に輪をかけて
缶ビール1杯目ですぐに頭の中がふわふわしてきた。
「離婚しないのがそんなにえらいわけっ…⁈」
思い出せばだすほど、腹がたつ。
そんな時に鳴ったインターホン。
無視すると
今度は立て続けに鳴るから
面倒くさいと思いながらドアを開ける。
そこには
もうプライベートでは会うはずのない翔太さんの姿があった。
お酒も飲んでるし…
「幻?」
真顔で聞いた私に
「本物」と彼が気まずそうな笑顔を浮かべて
次の瞬間
私を強く抱き寄せた。
あ…これ
夢だ。