「違う」 「え?」 後ろから、あたしを引き止める声がした。 「綺麗すぎて、言葉が出なかっただけ。また、連れてって?」 それだけ言うと、ダッシュでもとの道を走っていく。 あたしを送ってくれるんじゃないんですか?? あたしは、しゃーなく、一人でとぼとぼ家にかえって行った。 オレンジ色に染まる、川崎の背中を背に。